フランス巡礼の詩


                        雅 宣
平成二十年八月十四日  二十三日

フランス
         モンサンミッシェル
         ルルド
         ヌベール
         パリ   に巡礼する 

登美ヶ丘教会 ルカ・パンタレオン 山家康嗣・雅宣
マルガリタ・マリア  山家玲子
ミカエル        山家誠司
通訳・現地スタッフ
            シリル       椎津シリル


ヌヴェールにて
  事始め
義弟から送られてきたビデオテープ モンサンミッシェルこれが始まり
初めて見る巡礼聖地モンサンへ 行かずばなるまいカトリツクなら
大天使ミカエルの名を頂いて 息子誠司は8年の床
倒れても送り続ける聖霊を 受ける父母命の源
誠ちゃんを連れて行きたいあのルルド 小栗のママの優しき笑顔
行ってみたい行かにゃなるまいモンサンミッシェル フランス聖地巡ってみたい
ミカエルの霊名を持つ我が子誠司  巡礼の祈りモンサンミッシェル
ルルドへは連れて行きたし一度でも  病状許さず飛行機は無理
たくさんのルルドの水をもらったが  我が子のために両親のプレゼント
両親の為にとくれたロザリオは  モンサンミッシェル誠司の為に
新婚のハワイで買った白と黒  育み育てた両親に感謝
持っていこうこのロザリオで祈りましょう  ミカエル誠司モンサンミッシェル
行き渋る誠ちやん置いて行かれない 一週間も十日も留守は
誠ちゃんはハーチャン縛るの求めない 行ってらっしゃい巡礼の旅 
お兄ちゃん祈って待ってるハーチャンの モンサンミッシェル巡礼の話
行きますわミカエルの為誠司のため ほっておくごめんね祈っていてね
この旅を計画始めてほぼ三年  幸運連続好意の傘に
誠司には全てを語る巡礼の  意味も成果も祈りのうちに

 フランス語始め
なぜ無いの2冊も買うたあの本が さがし捜して本棚の上に
ボンジュール今日は誠司の誕生日 今日からつけるミッシェル日記
朝早く目覚めてCDスイッチを 流れるフラ語ボンジュール頑張って
ヒゲ決めた来年モンサンミッシェルに きっと行くよと由佳にもメール
CDから数字覚えようアンドウトロア 生年月日もフラ語で1933
古稀過ぎて4年も経ってフラ語とは 忘れる方が多い齢に
2年前一人で行った豪国へ グリン神父の生誕地リズモア
飢え死にをしない程度のボキャブラリー 何とかなるよ外国一人旅
大学の教養時代に第三語 一月でケツ割るあのフランス語
英語よりドイツ語よりも変化変化 これはたまらんケスクセだけで
NHKフラ語の会話ビデオ採り やるぞと勇む誕生日の夜
ボンジュールボンソワマダムマドモアゼル ムッシュもあるよ年老いた頭に
一語一語積まねばならぬ外国語 近道は無し王道も無し
土曜日の朝の散歩にテキストを 忍ばせ歩くジュスイトュエイレ
合う人につい出てしまうボンジュール 唇を噛みおはようございます
学園前スタバに着いて今日のカフェ キャドモンジュしてプールモワメルシー
フランス人なんであんなに早口か 言葉取れないただ流れるだけ
老いかけし我が脳細胞大忙し 何で今頃働かせるのか
途切れがち脳樹枝細胞手をつなげ いややいややとなだめすがめて
NHK会話テキストだけじゃ無理 文法イロハも少しやらねば
外国語書棚を捜すフランス語 すぐに使えるビジュアルテキスト
CD付き聴いても皆目わからない 何度も何度も繰り返し聴く
水曜日午後十一時半始まるまで ビデオのスイッチテープ入れたか
覚えたぞ今覚えたのにもう忘れた 一時間経てば元の黙阿弥
 
 旅準備
夏旅行意外と荷物は嵩少なし  ソフトのヴァリーズこれで十分
お揃いの三色かけ帯巻き付ける  ちゃっちい鍵かけ玄関に並ぶ
旅前の特急列車これ最後  さすがに空いてる盆休み始まり
TGV夢見るフランス新幹線  世界一ヴィット乗り心地いかに
あと一月まだまだあると思うたに  日々忍び寄るあと一週間
一週前何も出来ずに旅支度  何を入れよう何持っていこう
一日分下着をいれるビニールに  そんなに多く毎日替えるの
汚れ物持って帰るは面倒なり  捨てて帰ろう荷物軽なる

 コミュニテイ
コミュニテイ 始めて知ったインターネット 最初の対応に心動かす
訪問して始めてぞ知る和の人たち  主のみ恵みは心動かす
旅の成果カトリック信徒なればこそ  人の好意は主と聖霊から
コミュニティ家庭訪問スケジュール  詳しく説明お客のために
メールではイマイチイメージ作り得ず  一から百まで笑顔で説明
家庭訪問そんな旅行社見たこと無い  ベテラン小栗氏驚きあきれる
イメージの湧いてこない沐浴の  始終を説明大丈夫ですよ
見せてみる大きなヴァリーズこれでどう  大きすぎますこの旅行には
水物は目薬歯磨きチューブまで  透明ビニール入れて提示を
刃物駄目ハサミカミソリ爪切りも  二年前より一段ときびしく
パスポートコピーして用意別々に  紛失スリ盗り置き忘れに備えて
あれこれとキメの細かい心配り  老人故に念押し念押し
コミュニテイ何度もくれた資料集 いつも二人分読む暇はなし
巡礼ならきっと相談コミュニテイ これほど親切旅行社見られず

  旅準備 
常備薬血圧の薬足りないよ  主治医はすでに盆休みどうする
救心は二つに分けて超小瓶  期外収縮起こらぬように
ルルドへの旅費の足しにと娘麻未 へそくり下ろしユーロのはなむけ
父の日に由佳が贈りし首枕  ヒジネス席では必要ないか 
旅枕父思う心あな嬉し  持っていくぞよ感謝をこめて
用意する天の妃にアベマリア  行列参加英語とフラ語
二人旅唱うことなどあるまいが  旅の歌集を荷物の中に
旅行社からもらった資料まだ未読  ビジネス席でゆっくり読もうか
アテンダント日本フランスいずれかな  日本語知らないフランス人なら
五本指女も履いてるタビルツク  持っていこうかルルドの旅へ
由佳くれた愛用してるタビルック  足指清潔水虫は無し
柿渋の石けん旅行にケイタイする  入れ物無くても紙箱の中に
前々日今日はヴァリーズ出す日かな  黒猫ヤマトで関西空港

 下 見
受け取りのサービスカウンターどこかいな  円ユロ交換下見で関空へ
特急の切符も買った七号車  アーバンライナー旅の始まり
関空行き時間調べに市駅まで  今日は快速後発先着
タバコ臭風上にあるコーナーから  いつかは全面禁煙になれば
換金所若いお姉さんお手伝い  今日のレートは167円
宅配便クロネコヤマトはこちらです  お名前どうぞいやまだあさって
隣にはドコモ携帯貸し出し所  貸し出し申し込み見せてください
携帯の番号聞かれて知りません  メニュー0押しなるほどこれです


第一日
  出 立
四時起きでロザリオ一環主に捧げ  旅の無事故と無病を祈る
この旅に関わりくれた人々に  感謝の祈りと主を賛美する
秋篠川いつもと変わらぬ流れなのに  今朝は特別我が子の桜
盆休み週日なれば今日もまた  働く人に主よお恵みを
旅立ちの朝はくもりて涼しさに  秋の訪れ肌心地よく
盆休みいつもの時間の特急も  アーバンライナー余裕の旅立ち
8時発ラピートα久しぶり  オーストラリアへも丸窓列車
フェンシング銀メダル取り大騒ぎ  日本の剣士欧州に勝つ
丸窓は外見は良いが乗る人の  視界は悪し改造の要
秋空に波は静かに大阪湾  到着便の下をくぐりて

 関 空
カメラ用ストラップ買い朝食は  バイキングスタイル量多く残し
海外用DoCoMo貸し出し予約券  どこに入れたかまた捜してる
裏蓋を外してください後ろ側  フォーマーカードを取り出してください
携帯を渡して頼むよろしくと  電源切ってこちらへどうぞ
荷物券クロネコヤマトの宅配便  ヴァリーズ静か転がしてグー
9時半の時間厳守でDの前  いたいた千香さん笑顔で出迎え
いかがです準備はどうです大丈夫  体調の方よろしいですか眠れましたか
航空券これは帰りも要りますから  大切ですから失わぬ様に
バスポートこれと一緒に出してください  荷物は横のスケールに乗せて
よっこらしょ重いヴアリーズ引き上げて  パスポートと共にしっかりにぎり
ビジネスのチェックインカウンター人多し JALマイレージ加算できますか
航空券いつも一緒にパスポート  落とさぬように掏られぬように
ビジネスには特別室がありますから  そこでお茶でもリラックスしてください
千香子さん何から何まで思いやる  年寄り二人送り出し大変
有り難う云う暇もなく緊張し  出国審査のブースに入る
水類のあの袋出しベスト脱ぎ  手荷物かごにX線通過
行ってきます有り難う千香さんよくここまで  手を振り別れるどうぞご無事で
さあ出発シャトルに乗って搭乗口へ  試しに入るかかのラウンジへ
搭乗券見せて入ったラウンジは  金持ちばかり気後れの二人
ソフアー席結構混んでる二人して  並んで掛けるスペースはなし
二百平北島優勝新記録  35ゲート入場の前に

 アビオンパリ
フラ航空搭乗始まるビジネスから  35ゲート入ってまだ歩く
291便ようやく着いた搭乗口  いらっしゃいませこちらへどうぞ
搭乗券見るアテンダント笑顔一杯   どうぞこちらですビジネス席
へアラゴーシュ聞いていたから左行き  そこはファーストあなたはあちら
2年前カンタス航空ビジネス席  もっと少なく設備良かった
フラ語での機長挨拶ノーコンプリ  英語はわかった日本語でほっと
エンジンが定時に点火動き出す  そろりそろりとテイクオフに向けて
靴脱いで座席アジャスト少しずつ  3つのボタン色々と操作
知ったかぶりカルバトスジュース頼んだら出てきたmkはカルバドスブランデー
エスクジュプーシャンゼスブランデーポムジュスシルブプレ 
窓の外空は快晴秋の雲  アビオン一路パリへ直行
セブランデートレフォルトプルモア???????
換えてくれシャンゼというたがその上に  リンゴジュースを足されて最悪
これ飲めば酔っぱらってしまう口つけず  あのムッシューは何と思うか
この通路フラ人ばかりアテンダント  日本のお姉さんこっちへまわって
旅行社からもらった資料の勉強を  読み返しつつ巡礼に備える
8世紀おベール司教がこの山を  聖ミカエルに奉献して聖地に
岩盤がそそり立つ湾の潮満ち引き  数メートル越え数キロ駆け巡る
ギャロップの早さと同じスピードで 人巻き込まれ危険なことも
一時過ぎデシュネが出るよ何にする  オードブルにはフォアグラシルブプレ
また出たよサンチュールセキュリテイ締めてくれ  食事の最中上下に揺れて
雲の中大気の乱れにもてあそばれ  小乱気流大丈夫かな  
揺れたから食欲進まずサンスマル  トイレ行きたしベルトは取れず
セキュリテイとれたけれども膝上に  デジュネが載ってる動きが取れず
フォルマージュ三つも出たがみなくさい  口に合うのがフランスにあるか
ベルトオフいまだいそいでオ・ルトワレ  テイーサービスの来ぬうちにいそげ
エコノミーすし詰め状態トワレ混む  やっと開放生きた心地に
ほうほうの態で座席に着いたとき  機体大揺れセキュリテイかかる
ティーカップ置いてそのままセキュリテイ フォションのテイバッグ開いて待ってる
まだ2時半あと10時間まだ遠い  下はまだまだモンゴル上空 
ミカエルとは我こそ神のごときもの  神の戦士か天軍の王子
鎧を着白い軍服手には槍  炎のついた剣身につけ
デセルトはキテイアイスにバナナタルト  アールグレイのテイによく合う
冠と七つの頭十の角  星掃き落とす悪魔の竜に
立ち向かう聖ミカエルは聖マリア  神の子イエスを守り戦う
ビジネスを一度使えばエコノミー  二度と使えぬ快適度グー
うとうとと2時間ばかり眠ったか  息苦しさで目が覚め起きる
エコノミークラス症候防止のため  腹筋運動手足動かす
筋肉を動かし続け123  息苦しさは少しは楽に
テレビ画面やっと見つけたフライト航跡  中国ロシアの空を飛び越え
国名や地域の名称わかったら  もっと面白いフライト航跡
今七時診療時間の真っ最中  診察室に座ってる頃か
一眠り二眠りして昼食に  デジュネはヴイアンドシルブプレでセボンヌ
お世辞にも旨いと言えぬ代物だが  セボンといえばメルシーと笑顔
コーヒーも紅茶もまずいエールフランス  概して食事はあまり良くない
鶏フイレ肉ペンネバスタのベニス風  デザートついてるぱさぱさのカラメルケーキ
あと一〇分機長アナウンス聞き取れず  パリの天気は曇りで一九度
第二日
  パリ空港
12時間半の飛行であこがれの  ついたぞシャルルドゴール空港
大きいな着陸してもまだ着かぬ  ぐるぐる巡りあっちこっちに
関空の10倍はあるこの広さ  行けども行けども止まる気配なし
入国の審査はどこへ行きますか  バリですよろしい唯それだけで
ヴァリーズの受け取り場所もわからない  291便ここらしいどうも
荷物帯三色で派手良く目立つ  遠いところからアレや出てきた
荷物とりカートに載せてソルテイへコミュニテイワールドシリルさん居たいた

 空港 椎津シリル
トレジャンテイ一目でわかる一言で  千賀子さんいうてた尊敬できる人
持ちましょう大きなヴァリーズ二つ引き  ゴロゴロ歩く地下駐車場
駐車券先に精算カードいれ  乗ってください安全ベルトも
待っていた大きなワゴン車荷物積み  さあ行きましょうパリのホテルへ
駐車場出口も大きい四列も  次々続く車の中に
走れどもまだまだ空港大きいな  まだ拡張中これハブ空港
関空の10倍はあるその広さ  さすがはパリだEUの中心
やっと出た高速に乗り一路パリ  巨大空港一回りして
ここからがバリですパリは思ったより  コンパクトな町街並みが混む
ワゴン車で送り届けるホテルマドリード  スケジュール調整ミサも時間割

 ホテル パリ一夜
着きましたホテルマドリッドオペラです   小さなホテル二つ星のエコ
きめ細かすべてに博学通訳や  旅のコンポーザー日本語ぺらぺら
玄関を入ったところがすぐフロント  ボンジュールムッシュー?????
車から降ろした荷物フロントへ  鍵はカードでシりルさん先導
驚いたアサンシュールの狭いこと  荷物二つと三人でいっぱい
これよりももっと狭いのありますよ  荷物一つと一人でいっぱい
まず部屋へ点検しますとシリルさん  部屋のランプにトイレのランプ
トイレバスシャワーの温水栓ひねり  ちゃんと出ますねこれで安心
明日からのスケジュール相談今日のデイネ ゆっくりしてからどうぞフロントへ
ここパリね荷物ほうり出しベットゴロン  着いたね無事にでも疲れたね
貴重品身につけ荷物はそのままに  一息ついてさあ出かけましょう
夕食はどうされますか外に出て  レストラン色々何でもあります
第1夜初めての町わくわくと  きょろきょろ歩く下町のパリ
レストランどこも一杯賑わいに  ただ歩くだけ考えもなく
中華でももしよろしければこの店は  バイキングです選べます色々
促され入ってみたが大阪の  中華料理とだいぶ違うな
機内食十分食べて空腹は  それほどでなく何となく補食
下町で移民が多く半数は  黒人のようこれパリなのか
たむろする人の指にはみなタバコ  こりゃ大変だ受動喫煙
歩く人半数近くタバコ吸う  建物内禁煙守られているが
路上禁煙そんなこと出来ぬ決められたら  暴動起こるまず確実に
明日の朝早いですけど八時出発  食事は七時迎えに来ます
フロントにモーニングコールかけときます  明日朝六時起きてください

第三日 
  モンサンへ
朝2時半目が覚めあとは眠られず 一泊荷物の詰め替えにあれこれ
まだ暗い今日はモンサンミッシェルへ  大きなヴァリーズホテルに預けて
寒い夏もっと長袖必要に  昨日着たもの今日もまた着る
正6時モーニングコール鳴り渡る  もう起きてるよ三時前から
ヴァリーズの荷物まとめてフロントへ まもなくシリルボンジュールムッシュー
エスクジュプフロントで使う初フラ語  結構通じたウイムッシュー預かります
プチデシュネ正7時から間に合うか プチパンハムソーセージミルクとコーヒー
お迎えのタクシー来ました15分  タクシー走るくねくね道を
モンパルナス駅に着くまではらはらと  無茶ではないがヤヤ乱暴な
パリの道凱旋門を中心に放射状  三角道で街の防備に
どのホームから出発するかはわからない  20分前やっとわかった
フランスの駅には改札ありません  切符に黄色の自動刻印機
切符入れがちゃんと刻印しなければ  検札車掌に罰金取られる
発車前ウゾントワレでさがしたが  トイレ有料5サンチーム
ボンジュールマダムこのムッシューが入ります  ここに5サンチームおいておきます
渡されたメタルを入れるバーを押し  トイレに入りこりゃ驚いた
フランス人背は高いし脚長い  当然あそこもこりゃ届かんがな
背伸びしてホース伸ばしてやっと届く  子供用なし皆どうするの
TGVがっしりとしていかめしい  新幹線の優美さは秀逸
号車番通しではない前うしろ  途中で変わる捜すの大変
日本なら通し番号123  181920で止まる場所決まってる
乗車口号車番も日替わりで  並んで待つこと殆ど無理と
二等車の座席はお粗末席小さく  足長おじさんこれでは困るはず
クッションや座り心地は日本では  一昔前思わせてお粗末
ベルもなく車掌のアナウンスそこそこに  走り出しスムース音無しの発車
ケルヴィトウ速度は速い新幹線より  景色は単調草原ばかり
雨降りと運の悪さをかこったが  何とか青空草原を走る
ドール駅ここで下車してバスに乗る  それほど乗客少なくてほっと
ドールからモンサンミッシェルワンマンカー 大きなビエを一人づつパンチ
ビエとチケ予約要するものがビエ パンチを入れる人か機械か
日本の磁気式認識機械グー 切符小さく人渋滞もなく
バスに乗り最後尾席ヤヤ高く  視界良好きょろきょろあちこち
モンサンに近づくにつれ新しい  ホテルレストラン商業的景色
見えましたあれが目当てのモンサンです  写真ではないホンモノが前に

  モンサンミッシェル
バスの中次第に迫るモンサンを  カメラに納めもう感激に
バスは着くしずかにモンの麓まで  観光バスや自家用の群れ
さあ着いたモンは確かに目の前に  尖塔に輝くミカエルの像
修道院要塞から変遷牢獄まで  果ては世界遺産モンサンミッシェル
バス降りて城門入り人多し  2砲が残る要塞の跡
チェックイン一度ホテルのフロントへ  時間早すぎまず一回り
ヴアリーズを持ってこなくてこれ正解  リュックサックに小型の鞄
外廊を一巡りする石畳  モンのすべては海中にある
三月の大潮の日に海水が 押し寄せるモン一度は見たし
人混みに続いて登る石畳  次々変わる展望と景色
外廊のどこからも見える尖塔の  ミカエルの像金色に光る
修道院石畳すべて花崗岩  ショゼー石切場から奇跡の運搬
入場券買う長い列石階段  登って上ってくねくねとまだ
入場門まだそれからも上り道  修道院御聖堂目指しまだまだ
聖堂前広場に広がる全視界  やっと着いたぞモンサンミッシェル
潮引いた周りの海は外海へ  延々続く白い砂浜
アプローチ道なき頃の巡礼は  命を賭した砂浜歩き
モンサンに巡礼すれば奇跡あり 信徒は必死で砂浜渡る
ボーボワールよく見えますとモンサンで 盲目の女眼開く奇跡
ボーボワール町の名前に残されて モンサンの奇跡今に伝える
白浜は底が軟弱歩けば沈む  地獄に落ち込み命失うことも
巡礼の砂浜歩きを実体験  グループあちこち一列になって
パノラマの写真を撮って聖堂に  ゴシック建築光に満ちる
ステンドグラス一面一面美しく  撮っても撮っても写しきれずに
祭壇を回って見つけた訪問録  ミカエル誠司を入れて三人
被昇天大祝日に訪問する  ミカエルマリアパンタレオンと
ここでミサうける楽しみ後回し  石段降り降り各階の訪問
フィリップ二世が捧げし回廊の 美しき庭ラ・ベルメイユ
修道僧ここで栽培薬草を  病を払い癒し与える
ミカエルがオベール司教に聖堂を 建てよと命じ頭に穴を
シリルさん詳しく説明只の島  城郭要塞牢獄修道院
ミカエルに奉献されたこの島は  モンサンミッシェル今は世界遺産
教会のミサにあずかりたし六時十五分  シスター迎えに来るからと一路

 夕の祈り
モンサンの石廊階段登り降り  息をつきつつ一休みひと休み
シスターの時間に合わせ入り口に  待つことしばしまだまだ来ない
シスターがやっと見えたよごめんなさい  今日の歌ミサありませんごめんね
ウソントワレ急階段を上り下り  妻と二人で待っていたのに
そりゃないよ涼しい顔でごめんなさい  シリルのメールにも見えず忘れたの
この町の教会行けば何かある  おりて下ってお聖堂に入る
祭壇にろうそく灯し五六人  信徒らしき人三人四人
祈りの声しずかに流れる祭壇に  二重唱三重唱歌声響く
祈りの本配ってくれたが今どこを  唱っているやらフラ語の祈り
洗礼を受けて始めて聞く祈り  夕の祈りの厳かな調べ
シリルさん時々合唱知っている  歌声聞こえる神秘の中に
ろうそくの火を奉献する一人ずつ  一つ2ユーロろうそくの行列
奉献の由緒書き込むノートには  ミカエル・マリア・パンタレオン・の名を

 オムレツ
モンサンの町で有名オムレツを  食べずばなるまいワインを添えて
店の前卵を割ってかき混ぜる  ギャルソン三人太い腕振るい
泡立てるあの太い腕交代で  出来た卵汁を炎の中に
どうなるのみるみるふくれる卵汁  直径50センチの超グロオムレツ
日本語のメニューをみてまずオムレツ  後はなにやらわからぬママに
シリルさん貴方にまかせるバンブラン  私の好みはシャブリの白よ
ギヤルソンが差し出すカップシルブプレ  ワインのテスティング香りと味と
奨められ初めてでないテスティング  見よう見まねでクンクンブクブク
これで良しメルシーダコールすまし顔  ほのかな香り味も最高
出てきたよ超特大のオムレツが  これが一人前どうして食べる
泡だけで大きく見えます食べられます  これが前菜続きはどうなる
ギャルソンが次々運ぶ料理の数  日本人には少々タフよ
料理良しヴァンブランよし雰囲気良し  話題の数々デイネの極みか
笑いありなるほどなるほど真剣な  話題も豊富講義の数々

 潮満ち
9時過ぎてまだ空明るく夕焼けに  しまったモンの夕景見過ごす
モンを出て夕陽の沈むモンの影  見たくて撮りたしもう時間切れ
みてみましょうモンの海水どれほどに  上がってきたか城壁上から
南側砂浜消えてさざ波が  外海に続く夕焼けの中
肝心のこの時切れる我がカメラ  電池切れ示す画面の信号
10時前ホテルに帰りああしんど  シャワーは不調クスリ飲んでバタンキュー

第四日 
   モンサンの朝
モンサンの朝景色撮らんと早起きし  外に出てみて寒さに驚く
モンサンの観光客の多い筈  パークに並ぶキャンプカーの群れ
早朝に着く車ありパリからか  夜徹して走る週末の朝
ボンジュールカモメ佇む桟橋に  モンサン入れて一枚の絵に
モンサンを前に病床の我が息子  誠司よここがモンサンミッシェル
主に感謝ここモンサンに導かれし  息子ミカエルマリアと共に
娘たちに是非行きなさいと勧められ  重い腰あげたマリアの涙
観光の旅とは違う巡礼で  モン訪れし幸せに感謝
写真撮り詩を作りつつモン見上げ  涙を流す幸せ我は
誰知ろうこの幸せを与えられし  ただただ感謝主に賛美のみ
止めどなく流れる涙ぬぐいつつ  ミカエル誠司よすこやかにあれ
行く人に気取られまいと歩きつつ  白いハンカチたちまち濡れて
モンサンでこんなことならどうなると  ルルドの聖域前におそろし
ハンカチが何枚あっても足りぬほど  涙に鼻に濡れる我が顔
朝風呂で冷えた体を温めて  着替えて身支度チェックアウト準備
朝食はレストランプラール10時まで  海を望んだ窓際の席
ヴアイキング日本に比べて数少なし  蜂蜜混ぜてミルクのシリアル
ハムサラダいつものようにヨーグルトオレンジジュースにクロワッサンにジャム
回廊を上り下りして回り歩く  二度目三度目でも新発見
どこからでも見上げるそこに高くそびえ  ミカエルの像金色に輝く
車椅子母親乗せて若者が  坂を上らん無理だろな上までは 


 修道院ミサ
サンピエール教会ミサの時間は11時  修道院のミサに重なる
回廊をまた一巡り時間つぶし  シスターのお迎え12時と聞く
入場門ここで待ちましょう外は雨  傘やカッパの姿が増えて
巡礼の信徒のためにお聖堂に  入る我らを迎えるシスター
このワッペン見えるところにお張りなさい  緑の印巡礼の証
ついてきてシスター先導早いこと  あの石段を駆け上がるように
遅れまい焦れど動かぬ我が脚が  妻の手を引きあえぎつつ上へ
お聖堂に入る前にまずトイレ  重い扉を開き導かれる
驚いたこんなに多くの観光客  ミサを見んとて神妙な姿
行きなさいミサ参加者は前の席  パイプオルガン鳴り響く中で
修道士司式司祭に修道女  祭壇の前に次々と着く
ミカエルにもらったロザリオ握りしめ  写真とともに祈る妻マリア
入祭唱先唱の声に導かれ  妙なるハーモニー美しき調べ
歌ミサの美しさに感激歌わばや  フラ語わからずメロディーも初
信徒ならキリエはわかるエレイソン  ハーモニーに小声で参加する喜び
朗読の美しき声厳かに  フラ語わからずとも美しき言葉
答唱を歌うは黒人修道士  バリトンの声かくありたしと
アレルヤもハモること出来るわからずとも  シスター方の声に合わせて
観光客少しずつ去る長いミサ  信徒ならずば歌声だけでは
次々に緑の印前に出る  説教聞きつつ客に代わって
主の平和司祭修道士修道女  一人づつ互いに笑顔でエヤキッス
見ず知らず一度も逢うたことない人に  笑顔と握手主の平和主の平和
修道士一人一人に修道女も  緑のワッペン目指し笑顔で
アニュスデイ先唱に続くハーモニー  天界の生活かくあらなんと
お説教フラ語わからずとも何となく  優しき司祭の心配り見えて
パリからは一日行程往復する  これではミサをうける暇なし
信徒なら必ず一泊モンサンで  ゆっくり滞在至福のミサを
信徒でもモンサン一泊ほとんどなく  うけたことなしこのミサシリルさん
主に感謝ミカエル誠司と共にミサ  写真捧げるマリアの喜び

  フランス語の美
フランス語言語の中で第一番  流れるような心地よい響き
聞いていたしかしフラ語の勉強中  何故これが第一番かと
モンサンの修道院の歌ミサに  しぼりとられた我が魂を
大聖堂ミサに参加し司祭から  流れるような説教のフラ語
ハーモニー流れる言葉差はあれど  聞いて心地よいフラ語の真髄
歌ミサをやってみたいな登美ヶ丘  シスター方の歌声に習い
映像を何故撮らなかった悔やまれる  それでも残る瞼と耳に
声だけかメロディだけか美しさは  祈りこそうまし賛美こそうまし
歌ミサは近隣教会あちこちで  引っ張りだこと聞いて納得

  モンサンに心残り
昼飯はフランスパンのサンドイッチ  パンの歯ごたえこれが喜び
砂浜に行ってみますか体験を  ごつごつ岩場を滑らぬように
潮引いた砂浜歩く観光客  裸足になってグループグループ
砂浜に降り立ち岩場を一歩き  聖オベールの聖堂で祈る
バスまではまだ時間あるお三時に  クレープ食べるインスタント紅茶と
モンサンの目抜き通りは人の群れ  ちょっと歩いてもパルドンパルドン
モンサンの唯一の欠点それはただ  タバコの臭いとタバコの煙

 パリへ
後ろ髪引かれる思いモンサンが  小さく小さくドール駅へ一路
引き上げる自家用観光バスキャンピングカー  大渋滞に時間ははらはら
ドール駅やっと間に合う10分前  駅長さんのおかしなパフオーマンス
パリへ向かうTGVで一眠り  車はしずか走りなめらか
モンパルナス駅へ着いたがタクシーの  列に並んで゜50分以上
タクシーはなかなか来ない長蛇の列  プライオリテイ優先で遅れる
日本では考えられないタクシーの  数の少なさサービスの悪さ
ブライオリテイ有効利用でも問題  長時間イライラ待つ身も考えろ
やっと着いたホテルでチェクイン一時間遅れ  9時半なのに明るい空が

 
パリのビュフ
今日のディネ仔牛の肉のミニステーキ 日本のレストランなら柔らか肉が
牛肉は赤身ばっかりアブラ身なし しがしが硬くミディアムはウエルダン
フランスはビュフといえば皆赤身 上肉なればなるほど赤身
日本ステーキ上肉なれば霜降りで 甘く柔らかく心地よき歯ごたえ
フランスでは脂身あればそれは下等 赤身の硬さそれが上等
仔牛肉噛んでも噛んでもゴムのよう これが上等理解の外に
超一流レストランではない故に 肉硬いのかいやどこも同じ
フランス肉北海道で作ったが 全然売れずつぶれたと聞いた
フランスはガソリン高い日本の倍 最近値上がり地下鉄が混む
物価高に苦しむパリ市民消費税 二十%と聞いてびっくり
 
 第五日
  ルルドへ
モンバルナス5時間の旅ルルドまで  デジュネ買いましょうおなじみのサンド
サンドイッチ白い三角日本なら  フランスパンの横切り横詰め
パンと水忘れぬようにこれで良し  いろいろあったが巡礼の食事
いつもなら5番6番発なのに  急に指示出る22番と
フランスはいつもこうです時間どおり  守れぬ国鉄SCNF
番線の一番端まで大移動  大きな荷物犬たち自転車も
連番は今日は順列そのままに 真ん中辺りここです乗りましょう
9号車74番家族席  ゆったり座れる出机ついて
20分遅れて出発モンパルナス駅  5時間かけて夢のルルドへ
眠られず昨夜の睡眠3時間  車の振動眠りの中に
医師看護婦助けてください12号車  病人出ました直ぐ来てください
フランスのワイン銘柄ボルドーは 僕でも知ってるここがその町
ボルドーの町はいる前大聖堂  尖塔見えてしずかに駅へ
救急車来るまで出発できません  お待ちください少しの間
アナウンスアタンシオンデパールその後に  音もなく出発スピードあげて
今回の巡礼の意味シリルさんに ミカエル誠司の今までのこと
誠司の事しずかに聞き入るシリルさん  親の口から始めて聞いて
空は晴れ綿雲が飛ぶボルドーの  平野を一路ルルドを目指し
ルルド駅着く前右側見てください  大聖堂が尖塔が見えます
デジカメを構えるまもなくゆっくりと  ルルドの駅へ車は滑り込む
着きましたついに来ました聖ルルド  信徒としてのあこがれの地に
田舎駅線路横切り改札へ  改札なかったフランスの鉄道

 ルルド
駅前のタクシー乗り場に並び立つ   タクシーの数少なく回転
駅タクシー予約は禁止とされてます  それでも次々乗り込む人たち
駅前で待つタクシーの奪い合い  巡礼者なのに何思うてか
ルルドまで来る人ならば信徒でしょう  あの人たちはルール破って
やっと来た順番を待つ20分  荷物少なし乗り込む3人
坂くだり又上りつつここルルド  修道院へ一路のタクシー
細い道パリにもあった町並みは  古きを忍ばせる静かなたたずまい
着きました修道院の門前で   降り立つ我らここが修道院
ガラス窓合図をすれば鍵が開く  ボンジュールムッシュー、、、、、、、
ホテル式小さなフロントシスターの 笑顔に迎えられ疲れがすっと
300番これが貴方の部屋の鍵  出るときいつもここに置いてね
シリルさんまずは部屋へと鍵もって  小さなリフトアサンスールの中へ
私の部屋はここですシリルさん  まず部屋の中色々調べて
ただの部屋3つのベッド簡単な  シャワーとトイレこれで十分

 べルナデッタ
身づくりを整えて出る修道院  まずは隣のサクレ・クール教会
色々と説明うける講義調  ベルナデッタの授洗教会
洗礼盤ベルナデッタにあやかりたし ルルドの巡礼ここから始まる
坂くだり生家に行きましょうベルナデッタ  水車の持ち主幸せな家庭 
信仰と我慢強さを身につける  父は没落好意が仇に
学校も行けない程の極貧に  農家で働くつらさに耐えて
これ以上極貧はないこの一家  牢獄の跡カショウに住み着く
十四才読み書き出来ぬベルナデッタ  一番貧しい恵まれぬ子に
カショウ訪れルルドの巡礼第一番  ワッペンもらい首に懸けてね
水車小屋今も残されるミル一式  当時の生活忍ばれて祈る
生活の足しにしたいとベルナデッタ   弟妹と共に薪鉄くず集めに
現在の総合病院の中ホスピスに  働くベルナデッタヌベールに行くまで
薪拾いベルナデッタの目の前に  私は無原罪の宿りです
行きなさい泉の水を飲みなさい   体を洗い清めなさいと
この言葉私は無現在の宿りです  無学のベルナデッタに理解は出来ぬ
洞窟の上にお建てなさい聖堂を  貴方の祈りでベルナデッタよ
信じがたいベルナデッタの出来事を  始めて信じた司祭ペイラマル
この言葉彼女の口から発せられ   司教は認める奇跡の真実

 グロット
マッサピエル洞窟にあるマリア像  聖水流れろうそく消えることなし
並びましょう聖母マリアのグロットに  しずしず進む祈りの中で
湧き出でるグロットの泉勢いよく   めでたし唱える聖母マリアの前
この旅を勧めてくれた小栗さん  奥様のために主よお恵みを
聖水にひたり病を癒された  松葉杖数々グロットの中
アベマリア歌声しずかに流れる中  聖水栓でまずはひと飲み
ろうそくは今夜の行列その時に  持ってきましょうまずは聖堂に
大聖堂無原罪の御宿り  ロザリオ大聖堂地下聖堂に
ロザリオを一連捧げて三聖堂 回り巡って至福の祈り
このほかに地下大聖堂があるのです  今日はこれまで夕食にしましょう
石畳登りの道は険しくとも  左右にレストランホテルや売店

  修道院
修道院今日の夕食のメニューは シスターの祈り愛こめられて
昨日まで人出大変多かった  ホテルも満員食堂も満員
コンニチワシスター      のひょうきんな  笑顔に進む楽しい食事
夕食後一休みして出かけましょう  9時から始まるろうそく行列
外に出る少し涼し目長袖上着  羽織って丁度真夏の夜に

ロウソク行列
おみやげ屋どこでも売ってるろうそくを  3本買ってろうそく行列へ
三々五々人が集まる聖堂前  もう9時なのに明るい夜空
聖水の水道まえを通り過ぎ  もう並んでる行列の人々
最後尾並んで待ってるそのあとも  続々続くろうそく持つ人
正9時に鐘の音鳴り始まった  ろうそく行列歌声と共に
何百人千人も超えるか人の群れ  ろうそく片手にそろそろ進む
車いす幌着きベッドのストレッチャー  押すのはボランティア数限りなく
祈りの声歌声交互に響き渡る  天の后天の門
ろうそくを高く掲げてアベマリア  アベアベマリアアベマリア
修道院施療院にいる障害者  面倒を見る多くのボランティア
最優先重症順の障害者  どんなに長く並んでいても
大聖堂周囲に集まる車椅子  重症者には幌付きの椅子
巡礼者天の妃天の門  英仏伊西日本もまじりて
一人づつろうそく持って行列に  一段と高くアベアベマリア
行列の先頭に立つ聖マリア  賛美の歌が夜空に響く
粛々と進む行列闇の中  祈りの歌とアベマリアの光
最後尾ろうそくの火が揃うまで  大聖堂の前は埋まる
聞いていたよりも壮大行列は  天にも届けアベアベマリア
行列に使ったろうそく奉献に  小から特大数人がかりも
ボランティアイタリア人が多いという  病人障害者参加に付き添い
声が涸れ脚も疲れて坂道を  修道院へ黙々と帰る
お疲れ様明日はピシーヌ沐浴です  朝早いのでお休みください
ぐったりと疲れていてもシャワー浴び  ベッドへバタンキュー明日目覚めるか  

 第六日  
 ピシーヌ
朝食は7時からです大急ぎ  食べて目指すはメインイベント
早く来たつもりだったがもうすでに  人並んでる長蛇の列に
待つ列の扉は開いてる急ぎ入る   もっともっと詰めて椅子席へもっと
椅子席に座って後ろを振り返る  何十人も一瞬のうちに増え
男列それでも短い女列  群れ群れている3倍5倍
六時間以上の待ちですやめますか  いいえ待ちます座れなくても
ピシーヌに六時間待ち立っている  マリアマルガリタに主よ憐れみ給え
男でも三百人超す列に続き  ピシーヌを待つ熱烈信徒
ざわざわ声時々響くシレンスシルブプレ  スピーカーからフライタ英語
持ってきたマリアの賛歌取り出して  一語一語をかみしめて読む
浜口さんフィリピン土産にくれたもの  イングリッシュだが祈りの小冊
時間十分読んだこと無いこの祈り  通読しなさいと主の思し召し
女列に時々起こるアベマリア  誰かがリード妻も歌うか
スピーカー時々起こる祈りの声  隣のムッシュウーフラ語で祈り
ムッシューにブゼットフランセジュスイジャポネ どれだけ遠いか教えてくれと
ドウーズールアナビヨンと応えたら  ムッシューにこりとただそれだけで
シレンスの呼びかけ多くそれならば  しゃべらずにいるこれ好都合
のろいけどなんとか前に進む列  二時間待ってやっと幕の中
ここ中待ち五六人ずつ座ってる  着たもの脱いでパンツ一丁パンツ一丁
男が座る姿異常  太いの細いの白いの黒いの
水浴のプールの前に腰に巻く  濡れたタオルに体震える
寒いのか緊張するのかぶるぶると  おかしいほどに震え止まらず
パンツ脱ぎプールに一歩そろそろと  その冷たさにさらにぶるぶる
両腕を支える二人の若者が  何か云うてる意味がわからず
祈りなさいめでたし唱える大声で  サンタマリアを一段と大きく
腕とられプールに一浴瞬間的   冷たさ格別不思議な感覚
引き上げられ目の前にあるマリア様  抱きつき口づけ涙ぼろぼろ
手を取られ回れ左にプール出る  パンツをはいて着替えの間まで
促されパンツはくにも脚震え  全身硬直助けられて着服
拭かずとも不思議に乾く全身が  寒さ和らぎ落ち着く気持ち  
靴を履き中待ちあいから外に出る  達成感と不思議な喜び
シリルさん出口で待ってくれていた  駆け寄り抱きつき涙と共に
今頃は玲子もプールに入ったか  6時間立ち待ち続けたか
立ち待ちの玲子の元へ駆け寄って  入ってきたよと涙の報告
午後2時までこのまま待つと妻玲子  それでは我らは道行き15留
金色に輝く道行き15留  まわっていても気になる玲子が
修道院帰って昼食今頃は  立って待ってる玲子を思い
デセルトに出たポムタルト妻好み  今どうしてるだろう頑張れマリア
デシュネ済ませ沐浴場へ今一度 サンドと水を携え急ぐ
ちょん切れた前から数人一番組  3時過ぎには出て来るでしょう
待合いの椅子に座った妻発見  手を振り合図ここで待ってるよ
今日の歌詠みながら待つ30分  出てきたきょろきょろソルティーユ捜して
ここですよもっとあっちだ出るところ  大変だったねご苦労さん大丈夫
前の人やめて帰ったもうすぐに  列進むのに勿体ないこと
お互いに経験話すピシーヌの  寒い冷たい不思議な話し
帰りましょう少し休もう疲れたでしょう   修道院へ夕食までに

 
 ロウソク行列 聖堂回廊から
夕食は3人揃い暖かい  デイネのメニュウはなんだったかな
回廊の上から見ましょう行列を  少し早めに席取り合戦
詰めましょう横をあけると無理矢理に  入ってこられ見えなくなるから
始まったマリアの像をあの子達  守って進むろうそく行列
古い町少し離れて新しく  ホテルが増えて新町出来た
夕闇が刻々迫るあちこちから  出てくる集まる人出が増える
青い幌掛けた長目の車いす  病院からもあの施設からも
世界から集まる信徒行列に  毎夜行われるろうそくの祭典
9時になり聖マリア像先頭に  ろうそく行列静かに発進
手に持ったろうそく消える風の為  移して移して何度も何度も
風邪強く涼しいよりも肌寒い  8月なのにフランス寒し
対面の古い城郭ライトアップ  行列のろうそく益々増えて
先頭の聖マリア像迂回して  こちらに向かう歌声高まる
ろうそくを歌声マリアに同期して  差し上げ揺れる幻想の夜
上から見たろうそく行列また格別   夜空にこだまする聖マリアの歌
回廊はいつの間にやら二重三重  歌声聖堂にこだましてセボン
買ってきた小さな容器に聖水を  詰めてリュックに入れてホテルへ
その容器なんだか漏れてる濡れている  明日朝聖水行きましょう今一度
涼しいし今日はピシーヌ受けたから  今夜はやめようシャワーで流すの

第七日
  ルルドでの巡礼最終
ミサ時間遅れた時間を利用して  豪国の友へ久々の便り
朝のミサ共に授かるシスターと  今日のミサには主の平和なし
雰囲気でわかるタイミング主祷文  日本語で唱える異国の教会
シスターに宿と食事をありがとう 枕の下に感謝のカドウ
作られたデシュネの袋三人分 電車の中でとメルシーボクー
すぐ近く巡礼の途上郵便局  切手を買ってポストに入れる
豪国も日本も同じ料金で  切手一枚出すエアメール
巡礼の最後の目的セントラルホスピス  ベルナデッタも教育受けた
十時からお聖堂開く時間待ち  今日の詩詠み静かに刻待つ
横に来たこの赤ちゃんは一歳頃  もう会うことも無いアボワールベベ
巡礼者数多すぎて危険だから  チャペルもギャラリーも閉鎖してます
巡礼のステッカー奉献大ろうそくも  誠司さんのため祈りをこめて
この言葉一番感激嬉しかった  シリルさんの好意に感謝
巡礼の意識こもごもを理解して  我ら夫婦と共に回りて

 ルルド駅
ルルド駅アバンディエル降りたって  タクシー待ったこの駅さらば
日本勢オリンピックはどうなった  フランス新聞伝えているか
ルルド駅キオスクで買うセコンビアン スポルツジュルナルチョコレートと共に
110メートルハードル中国絶対金  とれずに国の悲劇と報道
金の数日本は八つとっている  何がとれたか内容楽しみ
フランスはオリンピックに冷淡か  新聞の記事申し訳程度
中国の人権問題抗議して  中国人が不買の故か
駅キオスク妻買い求めるスーベニール シリルさん付き添い目指すもの買えた
 ルルドパリ
バリーまでまた5時間の旅始まる  ルルドでの経験全身に受け止め
シスターの昼食弁当超豪華  バナナリンゴにお菓子も添えて
ドローミネラルフロマージュあり銀紙に  包まれサンドハムフランスパン
川の水ルルドと違い濁ってる  大雨のあと洪水のあと
ボルドーの駅に着きますアナウンス  駅停車まで五分以上も
フランスでこんな話をしてみよう  書いたフラ語をネイティブチェック
シリルさんお願いありますこの文章  フランス語に直してください
本当は迷惑なのに顔に出さず 下手なフラ語をモクモクと添削
シリルさんあなたの霊名なんですか  フランス人は名前が霊名
フランスの列車全てが超広軌  新幹線より広くて安全
TGV乗り心地よし滑るよう  特に発車時ショックは皆無
電車内いつもご読んでる勉強家  向上めざし頭下がる努力
TCVトイレは一昔前のもの  水は出ないし流れも悪い
延々と流れる景色は田園の  穀倉地帯まばらな集落
トウモロコシ畑が続く延々と  ブドウ畑がこの地の主力
ブドウの木日本に比べて背が低く  畑の広さ規模は特大
前席のギャルソン楽しくはしゃぐ声  時々わかるナン語とフラ語
日本なら問題のない子の行為   フランス式ならブーイングの嵐と
子のしつけフランス人は大関心事  悪れりゃ遠慮無く親非難する
日本のモンスターペアレンツ話してみた そんなことフランスでは通じはしない
電車内子ども騒げば皆叱る  親がいるなら親叱られる
フランス人日本に来たら何と思う  びっくり仰天こんな国滅ぶと
個人主義徹底してるフランス人  自分の権利犯されれば激怒
小学校中学校は皆無料  高校大学システム異なる
大分の教員試験話してみた  教育の基礎どうなるかと心配
情実や袖の下などできっこない  そんなシステム考えられぬと
皆平等個人の権利守られる  反する行為は自殺と同じ
音もなくするする入るモンパルナス  雨が降ってるにわかに少し
前回のタクシー不足にこりごりと  別の乗り場は車次々

マドリッド
マドリッド帰ってきました3度目で  最上階の71号室
にわか雨屋根叩く音強くなり  夕食時に外出支障
30分身繕いして下に降り  傘は持ったが雨は上がった
今日のディネ隣のイタメシにイタしましょう  シリル氏調査でお任せします
ムッシューはイタリア語ならセニョール  何とイタ語でシリルさん注文
運ばれた仔牛のパスタ超ボリューム  旨いが小腹で残しデゾレー
イタメシに出てきたワインイタリー製  この味大好きフランスにはない
デセルトのイチゴの大盛りカラメル仕立て  旨いよ誠司に食べさせられたら
久しぶりバスタブつかりゆっくりと  手足伸ばして温泉気分
水が減るなんだか変と栓締める  漏れてるお湯がどんなに締めても
このホテル3泊3室泊まったが  バスタブシャワーは半壊れ使用不可
日本では考えられない設備不備  二度と使わぬホテルのリストに
シリルさん部屋に入ればまず試す  電灯スイッチシャワーの温水
心使いそれでも色々不備はある  大過はなくて感謝の限り

第八日
  ヌヴェール
ヌベールへ7時に起きてプチデジュネ  シリアルオーレにハムパンヨーグル
コーヒーを一杯飲んで身繕い  歯磨きオトイレリュックで出発
地下鉄で今朝はバリーのリヨン駅  国鉄列車でヌベールへ一路
初めての地下鉄利用迷網の  地図見て説明かくかくしかじか
地下鉄の切符は大事小さいが  パンチ入れても無くさぬように
地下鉄はパリ一円はどこまでも  料金均一バスにも乗れる
リヨンからヌベールまでは3時間  シリルの講義ベルナデッタの一生
眠いなあ半分眠って聞く講義  終われば直ぐに夢路の中へ
ヌベールまで3時間半停車なし  車窓の景色いつもと変わらず
ヌペールの駅着く前に一瞬の  修道院の館が見えた
駅下車から約10分の坂道を  上って到着サン・ジルダール修道院
修院の中に造られたグロットー  ベルナデッタの没後に造営
河田姉がシリルさんに伴われ  初めましてよくぞ来られた
お聖堂ベルナデッタのご遺体は  カメラは駄目よと念押されウイ
本に見るウワサにも聞くご遺体の  前に跪き祈り捧げる
ああ不思議これが遺体かまことなのか  眠っているよう起こせば目覚めよう
巡礼でこれが5回目ミサ始まる  フランス語でも御ミサは御ミサ
ミサ終わり外に出ましょうシスターン河田  修院の庭果樹園に出る
この門を通られたのよベルナデッタ  一本の傘そまつなカバンで
木イチゴのフランボワーズつみ取って  赤く熟したこれ食べてご覧
イチゴより薄赤色の半透明  柔らかく甘くちょっと酸っぱく
今年はねこの木イチゴが少ないの  梨もならずにリンゴも落ちるし
この道はベルナデッタが歩まれた  修院の隅マリア像に毎日
リユマチでこの膝とっても痛いのよ  歩くの辛いの引きずっててね
この道を通られたのよ毎日ね  水のマリアに祈り捧げて
知ってるなら歌ってくださいなんでもいい  聖母マリアの賛美の歌を
巡礼の歌取り出して朗々と  マリアに捧げる天の妃を
いい声ね聖歌隊なの忘れずに  毎日歌ってベルナデッタと共に
娘由佳ネットで見つけたフラ語歌詞  天のきさき天の門
どうせなら歌えば良かったフラ語歌詞  ベルナデッタも喜ばれたろうに
聖ヨゼフ建てた小聖堂に埋められた  ベルナデッタのお墓はここよ
資料室で少しお話しいたしましょう  シスター河田の先導で入る
この館ベルナデッタが来られてから  亡くなるまでの信仰の重み
このカバンこの傘持ってベルナデッタ  ルルドからはるばる歩いてここへ
この部屋で修道院シスター方に  ルルドの出来事淡々と話された
シスターやその他の病人数多く  ベルナデッタは看病された
ベルナデッタこの病室で最後まで  自らも苦しみ癒し求めて
この椅子がベルナデッタの帰天の日  ここに座って天に召された
集会の部屋で少し話しましょう  巡礼の意味少し知りたい
モンサンミッシェルルルドの経験色々と  聞いてくださる優しい瞳で
シスターに誠司の事を詳細に  聞いていただき胸晴れる思い
あなた方誠司さんとともに担ったのね  主の十字架を肩に頂き
その十字架大切になさい祈りつつ  負けないようにただ主を信じて
来年はヌベールにきて十二年  来年きっと帰国のお達し
二年だけ行ってきなさいフランスに  抛り出されて早十二年
食堂でデジュネいただくヴァンルージュ  神父様方と信徒交えて
セボンメルシーお世話くださるアシスタント  笑顔笑顔が食堂に満ちて
送りましょう直ぐそこまでよ痛いから  又来てくださいねいつかわきっと
時間なくヌべール探訪諦める  陶器作りで有名な町
シスターの日本に帰られる日はいつか  顔見るだけで癒されるのに

パリ第四夜
クレープを食べてみましょう今日のディネ いろいろメニュどれがいいのか
クレープと言えばお菓子だ甘いもの 先入観が全く壊れる
三十糎四方の大きなグロクレープ これ半分ですもう一枚ある
野菜クレープ驚くほどの具沢山 ほぼ満腹にまだデセルトが
デセルトにモンブランクレープ注文する これが大変超甘いチョコレート
うんざりする超甘いチョコレート食べ残す 甘さおさえた日本菓子恋し

 第九日 
  オメダイ教会
バリミッション日本に多くの拠点あり  福音宣教世界の隅々まで
バリ行けば不思議のメダイ教会に  巡礼御ミサとオメダイ求めて
オメダイの霊験あらたか持つだけで  病を癒す体も心も
門を通り続く通路の両側に  感謝の名盤オメダイ所持者
やっときた不思議のメダイ教会に  通路に続くメルシーの石版
バリ・リュ・デュ・パック不思議のメダイ教会で カタリナ・ラブレに聖母現る
このメダイ造らせなさい信頼を  持ち身につける人に恵みを
表側無原罪の聖マリア  裏には神の愛のご計画
身につけて唱えて祈れめでたしを  イエスのハートマリアのハートに 
日本でもインターネツトで評判に  偽物も出る教会のオメダイ
日本ではインターネットで売っている  若い女性の首の飾りに
偽物も次々と出るこのメダイ  不思議のメダイ教会の本物
この旅で最後の御ミサ厳かに  無事の喜び賛美と感謝
あの人にこのひとにもオメダイを  顔思い出しいくつもいくつも

 スーパーマルシェ
おメダイの教会隣はスーパーマルシェ  寄ってみますか少しは安い
ここならばきっと売ってるアルグレイ  絞り式ティーバッグ日本にはない
ここはパリ日本にはない品多数  物価は高い消費税20%
こんなもの見つけましたよ白いスプーン  全部砂糖でかき混ぜりゃ溶ける
白砂糖黒砂糖を飾り付け  かき混ぜ棒はスプーンの代わり
面白いこれは買いましょつかいましょう  家で紅茶やコーヒー飲むとき
これを見てこのティーバッグちょっと変  糸が付いてる二本もついてる
ティーバッグ紅茶飲むときどうします  スプーンに乗せて糸で絞ります
日本でそんなことすれば変な人  変わった人とわらわれますよ
この糸を両手で持って引っ張れば  ほれこの通り絞れますでしょ
アールグレイこんなティーバッグ売ってるかな  きっとありますこのお店なら
見つけたよこれアールグレイひも二本  これを買いましょ一箱いくら
本当はもっと安い筈なのに  消費税修飾高物価に映る

 パリ一日観光
パリ観光これは付け足しもったいないが 日数限られ一日だけに
オプションでシリルさんサービス自家用車 有名スポット次々回る
ルーブルは一週間かかる絵の鑑賞  好きなものだけ見るのは惜しい
オルセーにもいい作品が目白押し バリの美術鑑賞ひと月はかかる
エッフェル塔青空にそびえる流麗な姿 写真を撮って来た証明に
万国博終わったときに取り壊す 約束付きで建築の許可
凱旋門遠くから見るその姿 パリの中心一段と高く 

 ベルサイユ
ベルサイユ行ってみますか遠いけど  シリルさんサービス自宅の近くへ
宮殿は入らなければ外観だけ  裏から入れるフランス庭園
長池をさらに大きく見せるため  設計された逆遠近法
ピクニック最適場所のこの公園  お弁当よしレストランあるよ
フランスパンサンドイッチと水を買い  池辺の芝生に座ってデシュネ
歓声にみれば白鳥三羽五羽  泳いできたよ昼げ求めて
足元の水の中には鯉がいる  大きな奴だ目の下三寸
バンクズを投げ入れみれば大口を  あけてパクリとメルシーボクー
ルイ16世マリーアントワネット超浪費  宮殿の庭に王妃の村里
農民の姿を擬して戯れ遊ぶ  それでも内部は超豪華宮殿
疲弊して食うや食わずの農民が  これでは怒りフランス革命
バスチーユ怒りに燃えた市民農民  マリーは消えるギロチンの露
大きいなフランス皇帝ここに住み 贅を尽くした宮廷生活
鏡の間一度は見たいがこの度は 前通るだけ巡礼の旅
ベルサイユ表面だけではわからない  視点を変えてフランスの歴史
ベルサイユ宮殿中に入らねば  その豪華さに触れることなし
宮殿を背景にして写真撮る 確かに来ました証明のため
貴族たち馬を連ねてあの森に  このアングルの宮殿景貴重
車道には所々で盛り上がり  溝掘りスピードおさえるために
この道をちょっと曲がった突き当たり  ここに一生居続けるとシリルさん
住環境これ以上ないフランスで  パリにも近く車で40分

  モンマルトル
モンマルトル画家街に集う画家の群れ  似顔絵描きます一枚いかが
書きますよ五分で描くよまけとくよ タバコ吸い吸い煙がくさい
マンガ顔頼めば良かった一枚を  高額請求おそれてやめた
五十ユーロ請求されてやめますと 値切りに値切り五ユーロの話しも
金箔を全身に塗りトルソーに  知らずに近づき頭なでられる
遠くからデジカメ向ければそれと知り  手で顔隠す動いた動いた
大道芸ヴァイオリン弾きも手品師も  青空カフェ盛り上がる街
モンマルトル丘から見下ろすパリの街  建物統一デコポコはなし
高いのはエッフエル塔だけそびえ立つ 建てるときには色々もめた
高きもの建てるとなればブーイング  パりっ子愛す現状の街並み
モンマルトル教会の前自然席  パフォーマンス6人踊って歌って

 ノートルダム大寺院
モンマルトル丘からおりるゆっくりと  目指すは巡礼最後の大寺院
双塔とバラ窓知られる大寺院  柱の母子像は15世紀造
ノートルダムパリで一番大寺院  入場するのに長蛇の列が
並びましょうまず入りましょうご聖堂  夜の祈りが始まる前に
観光客ぞろぞろ歩く聖堂を  ステンドグラス聖人像数々
大寺院ごミサではない夕のの祈り  歌ミサの様流れる祈り
コングレガシオンドノートルダムのシスターたち 本部はいずこ感謝の祈りを
パリ中で一番美味しいアイスクリーム  寺院の横に店があります
食べてみよう二種類三種類好きなだけ  何と美味しいこんなの始めて
大寺院セーヌ川とのコラボレーション  橋の上から観光船入れて
この船に乗りたかったな一度でも 水の上からバリの探訪
パリ観光十分出来ず一日だけ  一週間ほど滞在すれば

 ラストデイネ
帰りましょう巡礼の旅最後の夜  最後のディネを楽しみましょう
ラヴエスリーレストランより大衆的  料理おいしく雰囲気楽し
カフェよりもビストロよりもちょっと上  レストランほど肩は凝らない
この店はいつも混んでる流行ってる  並んでるけど待ちましょうちょっと
入り口で待つことしばし三人様  席空きましたこちらへどうぞ
六人席隣の三人イングリッシュ  あっちでフラ語こっちでイタ語
こんな店レストランでは味わえぬ  隣の席とわいわいがやがや
料理よりヴァンルージュより雰囲気に  つられてディネは楽しくいただく
旨かった何を食べたか忘れてしもた こんな店欲しいな大阪の町に
ギャルソンはテーブル専門ここだけの 走り回って笑顔ふりまき
デジカメを向ければあわててポーズ取り  にっこり笑うサービスの良さ
サービスにチップはずめば飛んできて  これをどうぞと店の絵はがき

 最後の夜
もう終わり来たばかりなのにもう明日は  日本に向けて出発の夜
荷物詰めまず第一はルルドの水  マリア様3本ペットボトル3本
このボトル飛行圧力に耐えられるか  下着やシャツでくるまりくるまり
真ん中にボトル3本周囲には  靴下ハンカチタオルを詰めて
お土産も滅多やたらに詰め込んで  ヴアリーズぱんぱんはち切れんばかり
大事なもの手提げのバック゛に詰め込んで   何とか荷物作りは成功
飛行機の切符やバスポート確かめる  何度も何度も繰り返し繰り返し
雨の音激しくはないが確実に  良かった巡礼は天気に恵まれ
この部屋とも今日が最後としんみりと   顔見合わせて大丈夫お互いに
巡礼の最後のシャワー汗流し  着替える下着最後の一組
明日の朝10時出発ゆっくりと  食事も取れる慌てずに発てる
この旅を勧めてくれた小栗さん  ご夫妻に感謝主よお恵みを
何よりも旅の計画受け止めて  素晴らしい企画コミュニテイに感謝
シリルさん貴方の親切忘れません  貴方の心誠司に告げたい
この巡礼ミカエル誠司がいたればこそ  帰って報告感謝と共に
カトリック信徒で良かった主に感謝  主の思し召しいつもこのように
パリの夜巡礼を終え夜は更ける  感謝感謝の祈りの中で

 フランス雑感
道ばたに並ぶ自動車なかりせば  バリの風景どんなにシックか
大阪の南や北に軒並ぶ  駐車場はバリには見えず
パッカパカ馬車が通れば似合う町  パリの風情は車で台無し
町並みは高さがほとんど統一され  異物感ある建物少なし
大学の近くに出来たカルチェラタン  学生の街ゆっくり見たし
すぐストるパリには注意とおどされたが  バカンス月は絶対になしと
地下鉄は縦横に走りバス少なし  バカンス時で人出少なし
背は高く胸までメタボの超女性  声高チヤフル民族衣装
町中に高速走らず高架少なし  日本の市街と異なる風景
TGVどちらが良いか新幹線  慣れてもいるが日本に軍配
新幹線きめの細かい駅配置  国土の違い人口の違い
超広軌大きい車両大馬力  スムーズな走りTGVに軍配
国土広し2時間走り駅がない  対向列車もいつ通ったか
図体の大きい割に内装は  二等車なれば新幹線軍配
走行の方向向けて変わらぬ座席  後ろ向きでも平気な神経
がっしりと車体大きく力強い  スマートさに欠けスピードだけか
日本では全て東京中心に  細長列島東西に延びて
ノルマンディあの草原や家々に  独軍連合軍集まっていたのか
フランスの国土に展開古代より  いくさの跡は今はいずこに
巡礼の旅はあちこち点と線  味わい切れぬフランスの良さ
バリ中に医者は一人もいないのか  耳鼻科探せど診療所なし
診療所一体どこにあるのやら  それに反して薬局はいっぱい
内科外科小児科整形外科産婦人科  眼科も耳鼻科も一軒も見つけ得ず
フランスでは医師の広告禁じられる  小さな表札に書いてあるだけ
フランス人それでもわかる診療所  家の造りで診療所だと
ドクターはそれでも尊敬たかいもの  日本と違うステータスシンボル
病院も建物の壁にHOPITALと  表示はあるが看板はなし
緑十字あちこちにあるファーマシー  薬局経営にドクターのライセンス
博士なのか医師なのかはわからない ドクターライセンスとだけ聞いてびっくり
薬局は医師の処方をチェックする  おかしい与薬は処方箋逆戻り
薬局が医師と結託薬出す  儲かればいい薬局はなし
薬剤師医師と切磋琢磨して  互いにめざす患者の為に
日本での患者の薬その多さ  フランス人はびっくり仰天
医療崩壊どこに原因あるのかな  医師薬局の結託も一因
薬局のチェーン化スーパー化話すとき  はてなはてなと首をかしげる
地下鉄の無人運転始まるとき  職なくなるとストした組合
ロンドンの地下鉄よりはやや広い  フランス地下鉄新線はグー
集改札日本はきっちりゲートあり  チケはあってもどこでどうする
日本の自動改札機優れもの 磁気認識のメカは優秀
モンパルナスリヨンの駅でもパトロール  自動小銃持つ兵士たち
ものものしい姿撮りたい参考に  やめときなさい引っ張られるから
青服の駅警察もパトロール  そんなにフランス治安悪いのか
迷彩服女の兵士も混じってる  志願して働く国民のため
フランスは治安良くても危機管理 日本も学べ日頃の備え
徴兵制なくなったので軍工夫  いろんなエサ撒き募集は必死
パトロールは若者へ軍のアッピール フランスのために働く姿を
軍隊で訓練うければ特典が  給料そこそこ身分は保証

 第十日
  帰国の朝
朝早く目が覚め準備も整った  外雨激しく音立てて流れる
フランスの建物外観替えられない  屋上利用あちこちにダクト
ゆっくりと最後のブチジュネ楽しんで  フロントで待つシリルさん来た
雨ですねフランス中が大雨警報  来る国道が冠水寸前
ついていた巡礼中は雨降らず  霧雨夜雨で傘使わずに
行きましょう雨中の国道ゆっくりと  安全運転気をつけますから
国道は一部冠水しぶき上げ   4車線が3車線に狭まり
雨なれど特に渋滞なく進む  ドゴール空港かすんでいるが
駐車場荷物積み出しコロコロと  チェクインカウンターへヴアリーズあずけて
ありがとうメルシーボクーどれ程に  言葉積んでもいい足りない感謝
シリルさん貴方がいなけりゃこの旅は  成立しません感謝の限り
誠司さんミカエルさんによろしくと  シリルさんもほろりこちらは大涙
出国審査きびしい靴脱げベルト外せ  何にもないのに神経質に
ありがとう次ぎにフランス来るときは  きっと貴方の助力をお願い
オボワール最後の言葉はさようなら  フラ語は殆ど使わずじまい
パリ空港着陸時には直結す  出発便は雨中をバスで
雨の中港内バスでジャンボ機へ  発着便多く皆このスタイル

パリ関空
パリ空港静かに静かに発進す  これでお別れ巡礼の旅
離陸時の事故無いように祈る我  いつもの様に天にまします
二回目で少しは慣れたフラ航空  ボタンの機能フルに動かし
朝食か機内スナックわからねど  なにやら怪しグル音始まる
帰港路は乱気少なく機ほぼ安定  セフテイ少なくトイレは自由に
腹痛と言えねど腹の具合変  のどの渇きはいつもより多し
関空に近づくにつれ異変現る  機内トイレで初めての大
食中毒ならば胃痛が必発だが  腹痛もなくグル音高し
どうしたのお腹痛いの大丈夫  妻も異変に気づき心配
旅中の詩作らんと考える  頭まとまらず句も出てこない
テレビ画面次々写る航跡の  遅々たる進み吐息つきつつ
眠らんと毛布をかぶり脚のばし  努めてみたが気分は悪し
辛抱は出来るけれども腹具合  早く着け関空解放されたい
航跡が韓国を越え日本海  あと一時間グル音高まる
毛布とりアジャスト元通りベルト締め  着陸態勢気分おさまる
ファーストに続きビジネス機外へと  開放感に気分やや良
足早にシャトルに乗って入国へ  審査簡単パスポート一瞥
三色のベルト目印荷物取り  カートに乗せて手荷物検査へ
申告票機内で書いたありません  提示で通る入国出口
宅配便宛名書いてる手震える  グル音激しく下腹部痛も
返却のドコモの窓口4階へ  使えぬ携帯説明不足と
冷や汗も出てきてやっと飛び込んだ  水様便にしぶり腹つらし
昼食をとらんと入ったレストラン  味もまずいが箸つけただけ

第十一日
  自宅へ
自宅までバスで帰るかラピートか  ベンチに倒れしばらく休む
奈良行きのバス出たばかり二時間待ち  それならラピートそろそろ歩く
ラピートに乗って座席で一眠り  つらい南海近鉄の間
土曜日でこの時間帯特急なし  奈良行き急行空いて助かる
タクシーでやっと着いたぞ我が家に  鍵もどかしく入り倒れ込む
それにしてもハーちゃん元気で大丈夫  気遣う声に励まされやっと

  事後処置
デジカメで撮りもとったり400枚  プリントすれば高さ10センチ
まず始めに通し番号つけてみる  旅の思い出順番にして
旅日記パソコン取り込み一苦労  思い出し追歌次々に出てエ
クセルに書き入れ取り込み順直し  詩集を作る旅の思い出
所々写真を入れて編集し  本に作れば一冊完成  

  感 謝
モンサンの土産少ない超後悔  換金ユーロ余っていたのに
モンサンは巡礼旅の最初の日  何が起こるかわからず引き締め
ハーチャンは持ち金少ないのに工夫して知らぬ間にちゃんちゃんと買いそろえて
このズボンこの靴帽子このベスト ヴァリーズ二つリュックも二つ
ピシーヌで聖水に濡れた下着たち  巡礼の旅支えた殊勲
ありがとうみんなのお陰眼鏡君  すべてを我が眼に見せてくれたね
このノートこのボールペン二本とも  インク切れるまで書き続けたね


  フランス語その後
フランス語巡礼のあとどうなった 忘れた頭から皆逃げ去った
一年余フラ語頑張り覚えたが  忘れは一瞬もう皆白紙
金掛けて本は数冊CDも  あの情熱は今どこへやら
英独仏三国外語の習得を  狙って始めた熱どこへやら
使わねば外語はいずれ忘れ去る  ここで投げ出す阿呆はあるか
続けようあわてず急がすはじめから  次の機会に備えて勉強
シリルさんあまりに流暢日本語ゆえ  フラ語使えず浮かんで消えた


 シリル 椎津シリル
コミュニテイ最高スタッフ備えてる  旅の信頼巡礼のともしび
友として日本人として最高の  価値観を持つ真フランス人
あれほどの知識情報併せ持つ  我が輩にその人はなし
我が巡礼彼の経験増やしたか  彼の知識にプラスありしか
一つだけ彼の勧めを断った  ルルドの本屋疲れてパスに
悔やまれる全てに従った彼の道  たった一つのパスしたことを
この巡礼ほぼ百点の満足度  シリルさんなしに考えられない
此の成果外国旅行を甘く見るな  シリルさんどれだけ苦労したかを
フランス語あまりに質問失礼と  遠慮したのが今悔やまれる
フランス語どんどん話してブラッシュアップ  間違い恥ずかしい気後れが災い
外国人間違いするのは当たり前  開き直りがあればあのとき
しゃべれても聞き取れないのが難しい  トンチンカンなフラ語恐れて
通訳はかくありたいとシリルさん  日本フランスの国情知り尽くし
歴史から経済教育グルメまで  人の好みや環境までも
生涯で人との出逢い一期一会 その中にいる人生の師が
人生の行方も変える人がいる 聖霊その人我に与えて
外国(そとくに)の知識文化とひととなり 心の詩を引き出した友
我が心に眠れる想い叩き出す  苦吟せずともあふれる詩を
巡礼に通訳必要カトリック  信徒なればこそ至福と感謝
最大の讃辞としたい此の詩集  我らの心メルシーボクー
シリル様また巡礼の機会あれば  きっとあなたに先導よろしく

 
  結 句
賛美する神への思い今一度  信仰薄き我らなりしが
旅すれば夫婦の話題又増える  愛しき顔に笑いと涙
旅のあと記憶のすべてを洗い出し  想い出す喜び旅の楽しみ
想い出し祈りとともに書きつづる  記憶のすべて巡礼の詩

雅 宣