「聖母御出現の日」をルルドで
松浦 玄於
2006年巡礼記
ルルド巡礼記 
 
私は二十四年前、ひどい椎間板ヘルニアになり、歩けなくなった。が、ある人の紹介で整骨医院の治療で歩けるようになった。が、二十分以上歩くと左足が痛み出ししゃがみ込むこととなった。そして長くじっと立っていると左足が痺れだし痛くなる。整形外科でレントゲン写真を撮ってもらうと背骨の二箇所がくっ付いていた。「ここが原因です」と医者は言った。(2006年二月)ルルドへの巡礼の仲間に入れてもらい、ベルナデッタの前に初めて現れたという日に合わせて旅行に行った。もちろん聖母マリアが現れた日に合わせてである。そこで「水風呂」に入った。大聖堂にも行った。私は奇跡の水もたっぷり飲んだ。その水で顔も洗った。不思議と足はどうにか持った。宮崎県の高鍋の我が家に帰ってからも買ってきた「聖母マリア像」とベルナデッタの写真を拝み続けた。あれから一年八ヶ月、不思議と左足が痛まない。先日、十一月九日、例の整形外科に行ってまたレントゲン写真を撮ってもらった。私はその医者から呼ばれるのを子供のようにドキドキしながら待った。ナースから呼ばれて緊張した。その医者は前に立てた写真をじっと見つめた。「どうもありません」と答えた。私は心中、飛び上がりたいほどの狂喜を覚えた。そのレントゲン写真はどうもなっていないというのだ。(だからこの頃は足が痛まないんだな)とほんとに嬉しかった。帰宅して翌日,また「聖母マリア像」とベルナデッタの写真に向かって「お礼の報告」をした。眼をつぶって拝んでいると、突然軽く腰がカクッとした。拝むのを終わって歩き始めると急に歩くのが軽くなった。私は大きく救われたと思った。ルルドの修道院のベッドは二月だったので寒くて眠れなかった。夜、うつらうつらしていると、朦朧とした中に軽く小さなマリア像が小さく光っているのを感じた。「これは俺の妄想かな」とうつらうつらしながら思っていた。こういう所に来たから、こういう妄想が起こるのだろうと目覚めて考えた。夜の蝋燭行列にも参加した。見もしらぬ背の高い外国の男の人、その夫人らしき人、誰彼となく握手した。ルルドで写真も沢山撮った。前の川に架かる橋の上でカメラを操作すると突然動かなくなった。(あら、毀れたな)と思った。折角ルルドに来たのに、写真も撮れぬのかと心中舌打ちした。が、その場を離れて試しにカメラを操作すると、突然正常に動き出した。「あれ?」と思い、引率の女の先生にそういうと、「ここではそういう事がよく起こります」という返事であった。納棺されたベルナデッタの顔は美しいものであった。写真も沢山買っていろんな人にやった。あの美麗な納棺された「聖女ベルナデッタ。」これは実際に見た人でないと、その強烈な感動は分からぬ。そして大きな声では言えないが、あの修道院のワインと料理はほんとに美味しいものだった。日本人の方もおられ、ほんとに感動した。
私の腰椎分離症は、何の治療も手術もしなかった。いくら考えてもあの去年ルルドに行ってから、「奇跡の水風呂」や「奇跡の水」を飲んだこと、そして大聖堂や修道院で拝み続けたこと以外しかその原因が全くない訳である。あれから150年も経つのにまだ私のように「聖母マリア」さまの恩恵を受ける人間がいるのだ。私はこの頃、その眼に見えぬ何らかの「神の存在」を考えずにはおられない。確かに日本からあのフランスのルルドまでゆくのは、お金がかかるし大変な体力も要ってその強行軍に耐えねばならぬ。が、私の場合はほんとに大きく救われ、大きな「奇跡」を身に受けた。私は日曜日に教会にゆくような信者ではないが、毎朝、自宅であの聖母マリアとキリストとベルナデッタは拝んでいる。昔ほど奇跡は起こらないかもしれないが、私のように考えられぬ恩恵を受ける者もいる。いずれお金と暇がある時に私はまたあのルルドに行ってお礼の挨拶をしたい。                              2008年2月



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