イスラエル巡礼を終え
吉田 南海子
この度初めて、イスラエル聖地に巡礼の恵みをいただきました。
マルセリーノ司祭(クラレチアン会)、アデリノ司祭の共同司式により、数々の記念聖堂で毎日ミサが捧げられました。ある時は印象深い、ヨルダン川の直ぐ傍での野外ミサ、ホテルでご厚意で焼かれた種無しパンで捧げられた日もありました。近くで洗礼を授けられている一団、歓喜の声を挙げヨルダン川に身を浸す人びと、喜びと感激の騒ぎに包まれていたにも拘わらず、何と不思議な静寂に包まれ、日頃遠い「御父」の眼差しさえ感ずる様なひと時もありました。数々の遺跡をも案内頂き、死海にも浸り、聖なるエルサレムを訪れさせていただきました。ゲッセマニの園、主の鞭打ちの場所、小雨の中ヴィアドドローサを沈黙のうちに辿りました。ゴルゴタの丘に(聖ヘレナ皇太后が324年エルサレムに巡礼し、キリストの十字架を発見、ある重篤な婦人がその十字架に触れた途端、奇蹟が起こり癒された、と)主が私達人類の贖いの為、最後の苦しみのうちに御父に捧げられた傍に招かれました。
私事で恐縮ですが、インチョン空港で千葉五井教会の方々と合流し、テルアビブに向かう11時間程の空の旅、出発後間も無く膝に激痛があり、九日間の巡礼を司祭方、シスター、添乗員、参加者皆様方の温かい、細やかな数々のご好意と腕に支えられ、杖と車椅子で最後まで辿らせて頂きました。
信仰薄い私に神様は、目に見える形で小さな十字架を与えて頂き、大きな感謝に包まれた九日間でした。
未だエルサレムに心を置き忘れてきたかのような日々の中で、「巡礼の記事を」と言って下さいました。偶発的に起こるものは無く、全て主のご計画のうちにあることを確信させていただきました。主は本当に近くに居て下さいます。最後にFr.アデリノがこの巡礼の印象を「一致と連帯」と一言、これが全てを語って下さっています。
誠に素晴らしい巡礼でした。感謝のうちに。
ー ヨーロッパ・カトリック聖地巡礼センター −
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